私が所有している中では最古参のレンズで、前回掲載したNicca とセットで購入したものです。
地元のカメラ店(昔ながらの家族経営で、ミニラボ機があって、七五三の撮影もしてくれて)の中古カメラコーナーで、ご主人が集めてきた機材の処分として売られていました。
カメラ/レンズそれぞれのシリアルから製造年を調べて見ましたが、Niccaは 1948-49年頃製造、NIKKORは758xxx(コーティングを示す“C”の表記が省略された最後期)で1960年前後の製造のため、残念ながらカメラ/レンズの年代が一致しません。
20年近く仕舞い込んでいましたが、幸いな事にクモリやカビが発生しておらずまずまずの状態で、時折使うようになりました。
個人的にはNicca純正フードやNikon製フードはやや長くバランスが悪く感じるため、短めになる旧Voigtlander 310/41(φ40.5mm)を付けて使用しています。

他の方のレビューも多く、ニッコール千夜一夜物語でも紹介されているのでレンズ自体についての説明は割愛しますが、F4〜F5.6あたりで上手く撮れると解像感があり気に入っています。
作例

距離計が連動する最短距離の約1m、絞り開放 F2 で撮影。
少し柔らかめの線ですが、近距離・解放という状況でも十分な解像力です。

* F8まで絞っているので細かい部分も解像しています。

F4で撮影。ボケ方も自然です。

同じくF4。“水野”さんにピントを合わせています。
上とは異なり、非点収差によるものか前後の灯篭や画像下部の文字あたりが流れています。

F5.6で撮影。

近距離約1m、F5.6で撮影。質感をわかりやすくするためグレースケール化しました。
※フィルムはKodak Gold 200、スキャナーはPlustek Scanner OpticFilm 8200i Ai とSilverFast 9を使用しています。
スキャン時は補正していませんが、掲載にあたりPhotoshop上でゴミ取りとレベル補正による明るさの調整は行っています。また、*の作例はインスタグラムに投稿した画像の元画像を再掲しています。
以上、如何でしたでしょうか。
海外のブログでLeica M2にこのレンズを付けてレビューしたら「ライカにライカ以外のレンズを付けるとは何事か」「真のライカ体験ができない」と言われたとか。
そんなに劣るようなレンズではないので、近く同年代のライカレンズとの比較をしてみようと考えています。
(2025.6.8) タイトルを変更しました。