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近距離撮影時のピント位置調整を終えてレンズが返却されてきました。 (Part 2 ご参照)
事後の報告と共に作例写真を掲載します。
調整後のテスト撮影

調整前は「-2」あたりにズレていたピント位置が、ほぼ「0」の位置に収まるようになりました。
画像はほぼ等倍、実際にはファインダー・画像フレーム上で「0」の領域は非常に小さく、実用上はわずかにズレが残っていたとしても肉眼ではほぼ認識できない程度には調整されています。
具体的な作業内容は非公開でしたが、焦点工房内で調整を行ったとのこと。
「無限遠から最短撮影距離までの全域を完全に一致させるのは難しく、最短側にこだわりすぎると無限遠で合わなくなる」とのことでしたので、可能な範囲での調整を依頼しました。
作例 F1.4 – F1.8



F1.4:被写界深度が極めて浅くピント合わせがシビアですが、なだらかなボケ味が魅力です。
F1.8:わずかに絞るとにじみが抑えられ、被写界深度が少し深くなることでピント面の解像感が向上します。
個人的にはこのF1.8以降がこのレンズの実用域と感じています。
作例 F2.8 – F4



F2.8 – F4 : Summilux 35mm ASPH (Pre FLE) でフォーカスシフトが指摘される絞り値ですが、LLL 35AAでは気にせずに使用することができます。
コントラストはやや控えめですが、繊細な線を描き非常にきれいなトーンの描写です。
また、F2.8 – F4はポートレートにも最適な領域です。
肌や髪の質感は精細でありながら柔らかい描写となるため「スナップポートレート」にも適していると感じています。
作例 F5.6 – F8



F5.6 – F8 : 作例は3枚とも撮影距離1m以下で撮影しています。
高い解像感が得られる領域で、被写体が持つ細かな質感の再現に非常に長けています。
総評
クラシックな魅力と現代的な使いやすさのバランスが良いレンズです。
描写の傾向: 線が細く、コントラスト・彩度は控えめ。その分、トーンや被写体の質感描写に優れています。
絞りごとの使い分け: 開放F1.4はシビアですが、F1.8から解像感が一気に安定します。F2.8〜F4はフォーカスシフトも気にならず、スナップポートレートにも最適です。
光への対応力: 派手さはありませんが、作例のような間接光下でもわずかな光の濃淡や細部のディテールまで素直に描き出します。
作例にはありませんが、強い日差しの下でも発色は派手すぎずに自然で、コントラストも控えめな落ち着いた写りをします。
以上、いかがでしたでしょうか。
特に「質感」を重視する場面では、カラーよりもモノクロで撮るほうがこのレンズの繊細な階調表現がより際立つようにも感じます。
次回あたり、LLL35AAとSummicron 35mm ASPH.との比較をしてみたいと思います。
